Beautiful morning with you.<キミを探して>
とても見ていられず、俺は二人から離れ、屋上を後にした。
どうして課長が、いずみに化粧を施すんだ?
いずみが自分で化粧するところは、何度か見ている。二人で遊びに出かけた時も、二人で旅行に出かけた時も確かに目撃している。特に苦手という事は言ってなかったし、むしろテキパキと自分の顔に化粧を施す様を見て、「おおっ」と感激した程だ。それなのに何故なのだ?

部屋に戻り考え込んでいると、しばらくして何事もなかったように課長が部屋に戻ってきて、自分の席に座り、時間を少しおいてから、いずみが自分の席へと戻ってきた。化粧を終え、時間差をつけて戻ってきたのだ。ここ最近は、このパターンで二人が着席することが多い。だが、二人が密会しているとは露にも知らない同僚達は、もくもくと仕事をし、戻ってきた課長の元へサインをもらいにいく。
「くっ、どうして誰も気がつかないんだ?」
明らかに怪しい、いずみと課長。これはやはり、直接聞いてみるしかない。


食事に誘い、それとなく聞きだそうとする。